プロバイダ責任制限法の改正(1)

2022-10-13

鹿児島の弁護士事務所 下村法律事務所からの最近の法改正についてお知らせします。

2021年、インターネット上の誹謗中傷などによる権利侵害についてより円滑に被害者救済を図るため、プロバイダ責任制限法が改正されました。

従来の制度

インターネット上で誹謗中傷等を行った者に対し、損害賠償請求等を行う場合、これまでは、

①投稿先(SNSなど)に対する発信者情報開示手続(仮処分、訴訟等)を行って、投稿者が利用している通信事業者を特定する。

②通信事業者に対し、発信者情報開示手続(仮処分、訴訟等)を行って、投稿者の氏名等の開示を求める。

③開示を受けた投稿者の情報をもとに、その投稿者に対して損害賠償請求等を行う。

の3段階の手続を踏む必要がありました。

改正後の制度

発信者情報の開示を一つの手続で行うことを可能とする「発信者情報開示命令申立て」「提供命令/消去禁止命令の申立て」手続が新設されました。
これにより、上記①及び②の手続を、1つの手続で行うことができるようになりました。

【参照】発信者情報開示命令事件(東京地方裁判所)
https://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section09/hassinnsya_kaiji/index.html

施行

2022年(令和4年)10月1日から施行されています。

インターネットの普及に伴い、鹿児島県内でも誹謗中傷の事例で弁護士へ相談をされる方が増加してきております。

鹿児島の弁護士法人下村法律事務所では、インターネット上の発信者情報開示に関し、多くの実績があります。
インターネット上のトラブルにお困りの際には、是非ご相談ください。

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